ここで何度かお伝えした、沖縄のダンプ軍団「やんばるあっちゃー」の過積載問題。昨年の春から地元のマスコミに大きく取り上げられ、日に日にあらゆる問題が明るみとなり関係者の間で話し合いがもたれてきたが、まだ解決の糸口は見えていない。これまで定量の1.7~2倍あたりの過積載で走っていたが、砕石場、生コン業者への指導が入り切り増しで荷を運ぶようになったものの、砕石場のある山原からプラントまでの運賃は以前のママで、消費税や燃料高騰もさらなる追い風となりドライバーの生活をさらに圧迫している。問題勃発前は積むことでなんとか帳尻を合わすことができたが、それができなくなった今、やんばるあっちゃーたちは採算の合わないまま運行を続けている。ダンプは全国の地域によって平均積載量がマチマチではあるものの、一部のダンプ王国を除いて、ほぼ定量積載で運行されている現状を見れば、沖縄のダンプ軍団がいかに過酷であるかが伝わってくる。ようやく今年の3月に入り県土木建築部が業界団体を集め協議の場が持たれ、1回あたり2万円以上の支払い、業者へのさならる過積載防止の徹底など、沖縄ダンプ協議会の要請について議論されたようである。沖縄にて個人持ちが新車のダンプを買うのは大変なことであり、現在でも旧いクルマが主流となっている。エンジン交換やキャビン載せ換え、ボディの再架装など、あの手この手で愛車の寿命を伸ばす人も少なくない。ダンプが砂や砕石を満載して走る姿は迫力で、子どものときにはとても憧れたものだが、このような背景を考えると定量で生活が成り立つほど理想なことはない。ここまでくればあとは前進あるのみ。理想とする単価を獲得するため一致団結してがんばってもらいたい。